2023年6月2日の大雨を受けての防災対策において、市の担当課よりおはからいいただき、草加市議会は草加市の水防対策の要となる三郷排水機場の視察に行きました。
三郷排水機場の役割
まずこの排水機場ですが、詳細については 「国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所」が提供しているリーフレットに、とても詳しく解説されているので、そちらをご覧ください。
私からは、洪水の恐れがあった場合に、この排水機場がどのような役割を果たすのかを、簡潔に説明いたします。
まず市内の大きな雨水の流れは、綾瀬川に集まり、そこから綾瀬川放水路を経て八潮排水機場から中川へ、中川から三郷放水路を経て三郷排水機場へと放流されます(写真 右下)。
つまりは、雨水は段階を経て大きな川へと放流されていきます。よって三郷排水機場は草加市の水を1番最後に大きな江戸川に逃す、最後の砦ということができます。
排水の仕組み
こちらも簡単に説明すると、大きな動力ポンプで中川の水を汲み上げ、それを江戸川に排出します。
三郷排水機場には、下の写真左の大きなポンプが5台配置されています。
このポンプの下で、写真下の形で水の流れを調整しています。
ポンプは圧巻でした。
今回一時、3台のポンプが稼働しなかった原因の説明
今回の災害では、一時、この5台のポンプのうち3台が稼働していない状況がありました。
ここで少しこのポンプの稼働の仕組みの話をすると、車やバイクのエンジンの仕組みに似ています。モーターを冷やしながら、水の組み上げが行われています。
今回はこの冷却設備のフィルターに目詰まりがあったのが原因だったとのことです。
フィルターが目詰まりするのは、その性質上、起こり得ることで、フィルターがきちんと機能しているので、ゴミ等がモーターに絡まってポンプがダメになってしまう現象を防いだとも言えます。
とはいえ、更なる機械の精度UPは期待するところです。
冷却機
フィルターに詰まっていたゴミ。
最後に
極々簡単に、三郷排水機場の役割を説明いたしましたが、日々の管理は本当に適正に行われています。視察の日にも、機器のメンテナンスが行われおり、職員の方々のご苦労には本当に感謝しかありませんでした。
さて肝心な問題ですが、ここまでお読みいただいた方は、「江戸川が氾濫したら終わりじゃないか」と思った方がいるかと思います。その旨職員の方にお尋ねしたところ、「よっぽどの事がない限り、氾濫しない」との返答をいただき、ある意味一安心でした。
ただ、江戸川の上流が大変なことになっていたり、この三郷と八潮にもある排水機場が稼働しなくなったら一大事ということです。
市民の皆様、災害の際には、
・江戸川の状況
・八潮と江戸川の排水機場の状況
に関する情報を、特によくご確認ください。
市長・担当課と草加市議