活動報告・啓発活動

【草加市議会】2026年2月定例会 一般質問内容について

はじめに 一般質問内容について

・市議会 一般質問にて取り上げた内容を掲載します。

・ここでは、議場で読み上げる為の原稿を掲載しております。実際の質問の場では、若干その場で言い回しは変えている箇所もございますが、その点はご了承願います。

・実際の中継は、下記リンクよりご確認願います。

草加市議会 議会中継 川崎ひさのり一覧

 

新田駅駅前周辺の整理・整備について

【質問】

まず、駅前整備・整理については、まちの印象を形つくるものであり、将来の利便性や、地域の活力を左右する重要な都市基盤整備であると認識しております。

一方で、駅前という立地は市民の注目度も高く、また事業規模が大きくなりやすい分、財政負担や事業リスクについても慎重な判断が求められる分野であると考えます。

特に近年は、資材価格の高騰、労務費の上昇、金利上昇局面への転換など、公共事業を取り巻く環境が大きく変化しております。

また、人口減少や社会構造の変化が進む中で、駅前整備・整理に求められる役割や、そのあり方自体も変わりつつあると感じております。

こうした状況を踏まえれば、駅前整備・整理については「進めるか進めないか」という二択ではなく、目的や優先順位を改めて整理し、整備規模や進め方を含めて、市としての判断軸を明確にしながら進捗管理を行っていく必要があると考えます。

そこで今回は、市内の駅の中で、「今、どうなっているの?今後どうなっていくの」とよく聞かれることが多い、新田駅の駅前整備・整理事業について、現状整理から今後の判断軸に至るまで、最新の情報を整理する観点を主として、順次お伺いしてまいります。尚、質問については、東西口双方に対しての質問と、ご解釈願います。

① 駅前整備・整理の目的と、現状の整理について

まず、駅前整備・整理の目的について確認いたします。

駅前整備・整理という言葉は、多様な交通機能を円滑に結びつける機能の強化、歩行者空間の安全確保、バリアフリー化、防災性の向上、人が安全に立ち止まり、待ち合わせや休憩ができる空間の確保、にぎわいの創出など、複数の役割を含むものであり、目的の置き方によって、整備の規模や内容は大きく変わるものと考えます。

そこで伺います。
1 まず本市として、本事業を進める目的をどのように定義つけているのか。その目的をお示しください。

2 また、現時点でどの段階まで目的に即した整理・整備が進捗しているのか、建物移転率、道路整備率、使用収益開始率についての、最新の情報を、お示しください。

さらに、駅前整備・整理の成果については、市民に分かりやすい形で説明できることが重要であります。
その点においては、本事業の効果検証にあたり、市としては統計データを取得し、活用されているかと思います。

3 例えば、歩行者通行量調査、交通事故発生件数等、定点的に把握しているデータがあるのか、お示しください。

4 中でも駅の乗降客数の推移については把握されていると聞いておりますが、直近の推移についてお示しください。

② 事業計画の変更と意思決定のプロセスについて

次に、駅前整備・整理は、長期にわたる段階的事業となる場合が多く、その過程で社会情勢が変化することも想定されます。現にそのような状況に今はなっているかと思います。

そこで伺います。
・本事業における、これまでの事業計画の見直しの推移と、どのようなプロセスを経て意思決定されるのかについてお示しください。

③ 財政面の妥当性について(総事業費・財源・将来負担)

続いて、財政面の妥当性について伺います。

駅前整備・整理は、市民生活の安全性や利便性向上に資する重要な投資である一方、事業規模が拡大すれば将来的な財政負担を生む可能性もあります。

特に、建設費だけでなく、完成後の維持管理費や更新費用も含めたいわゆる「ライフサイクルコスト」で評価しなければ、長期的な財政運営に影響を及ぼす恐れがあります。

そこで伺います。
1 まず本事業の当初と、現時点における総事業費の見込みはどの程度かお示しください。
2 次に、財源内訳について、国県補助、市債、一般財源等の割合を含めてお示しください。また合わせて補助金の活用条件・期限についてもお示し下さい。

さらに、地方債を発行する場合には、将来負担など財政への影響も含め、市民に説明できる形で整理すべきと考えます。

3 本事業が本市の財政運営に与える影響について、どのように分析しているのか、また、財政負担の見通しについて、市としての認識をお示しください。

④ 完成後の維持管理費・ランニングコストについて

次に、完成後の維持管理費について伺います。

公共施設整備では、建設時の費用に注目が集まりがちですが、実際には完成後の維持管理費や修繕費が長期的に財政を圧迫する要因となることも少なくありません。
駅前広場や関連施設は、清掃、防犯対策、植栽管理、設備更新など継続的な支出が想定されます。

・本事業における完成後の考えうる年間維持管理費について、現時点で他の駅とは異なる維持管理費用があれば、何をどの程度見込んでいるのか。また、その費用負担の考え方について、市の見解をお示しください。特段、特別な維持管理費が必要にならないのであれば、その旨ご答弁願います。

⑤ スケジュールの妥当性とリスク管理について

続いて、スケジュールの妥当性について伺います。

資材価格の変動、労務不足、入札不調等により工程が遅延する可能性は十分に考えられます。
工期の延伸は、事業費の増加に直結する可能性があり、工程管理は財政管理とも密接に関係します。

1 本事業の現時点での残りの工程全体像をお示しください。
2 また、遅延や事業費増加のリスクについて、どのような想定をしているのか。
3 さらに、そのリスク顕在化時の対応方針について、市の考えをお示しください。

⑥事業規模の見直し・段階的整備の可能性について

私は、駅前整備・整理の必要性を否定するものではありません。
しかし、財政状況や社会情勢の変化を踏まえれば、当初計画が現在も最適であるとは限りません。

先の質問で、これまでの計画変更については質問させていただいておりますが、整備規模の縮小、機能の見直しについて、直近で何か計画されているならばお示しください。

⑦市としての今後のまちづくりについて

最後に、市としての今後の新田駅前周辺地区のまちづくりにおいて、どのような考えをお持ちかお示し願います。

 

 

【答弁】

(1)駅前整備・整理の目的と、現状の整理について

① はじめに、「新田駅周辺の土地区画整理事業の目的」でございますが、道路、公園、下水道などの都市基盤を整備、改善し、災害に強く利便性の高い市街地をつくり、宅地の利用増進を図ることでまちのにぎわいを創出することを目的としております。

② 次に、「事業の進捗状況について」でございますが、新田駅東口土地区画整理事業の令和7年度末の進捗は、建物移転率 約98パーセント、道路整備率 約89パーセント、使用収益開始率 約85パーセントを見込んでいます。

また、新田駅西口土地区画整理事業の令和7年度末の進捗は、建物移転率 約78パーセント、道路整備率 約68パーセント、使用収益開始率 約70パーセントを見込んでおります。

③ 次に、「通行量調査、事故発生件数、定点的に把握しているデータにいて」でございますが、本事業の実施にあたり調査・把握しているものはございません。

④ 次に、「新田駅の乗降客数について」でございますが、東武鉄道株式会社の資料によりますと、直近3か年の一日平均乗降車人員は、令和4年度が27,339人、令和5年度が28,531人、令和6年度が28,998人でございます。

 

(2)事業計画の変更と意思決定のプロセスについて

次に、「事業計画の変更と意思決定のプロセスについて」でございますが、新田駅東口では、これまでに3回、事業計画を変更しております。

変更の内容ですが、資金計画の総事業費を増額し、施行期間の終期を令和14年度へ1年延伸しております。

また、新田駅西口では、これまでに2回、事業計画を変更しており、変更の内容は、資金計画の総事業費を増額し、施行期間の終期を令和7年度から令和18年度へ、11年延伸しております。

事業計画変更のプロセスにつきましては、国・県との協議を経て必要な事務手続きを行った後に、すべての権利者の方々への周知の他、広報やホームページに掲載しております。なお、これまでの変更は、土地区画整理法において軽微なものとされており、同法に基づく縦覧手続は不要でございます。

 

(3)財政面の妥当性について

① 次に、「新田駅東口の総事業費」につきましては、当初の事業計画では100億2,700万円、最新の事業計画では176億5千万円でございます。

「新田駅西口の総事業費」につきましては、当初の事業計画が80億7,316万1千円、最新の事業計画では123億円でございます。

② 次に、「財源の内訳について」でございますが、事業開始から令和6年度決算までの実績で申し上げますと、新田駅東口では、国庫補助金が21.6パーセント、市債が40.8パーセント、一般財源が37.6パーセントで、新田駅西口では、国庫補助金が20.8パーセント、市債が37.2パーセント、保留地処分金が0.9パーセント、一般財源が41.1パーセントでございます。

また、活用している国庫補助金等の種類につきましては、社会資本整備総合交付金及び都市構造再編集中支援事業補助で、市債につきましては、公共事業等債、地方道路等整備事業債、公共施設等適正管理推進事業債、一般単独事業債、緊急自然災害防止対策事業債でございます。

次に、「国庫補助金等活用の条件について」でございますが、社会資本整備総合交付金の採択基準につきましては、国の補助事業実施要領において、①補助基本額が3億円以上であること、②施行地区の面積が5ヘクタール以上であること、③都市計画道路の新設等を含むものであること、④主要駅附近又は中心市街地で、交通の隘路打開又は土地の高度利用を図るため整備を必要とする地区であること、とされております。また、都市構造再編集中支援事業補助の交付条件は、国が推奨する「立地適正化計画」を定めており、その目標に適合していることです。

なお、これらの国庫補助金等活用の期限につきましては、現在のところ示されておりません。

③ 次に、「本市の財政運営に与える影響について」でございますが、新田駅東口は、事業の終盤にあることから財政運営に与える影響は小さいものと考えておりますが、新田駅西口は、今後、大規模な建築物などの移転補償や駅前交通広場、公園等の主要公共施設の整備を控えていることから、本市の財政運営に与える影響は小さくないものと認識しております。

 

(4)完成後の維持管理費・ランニングコストについて

次に、「維持管理費について」でございますが、駅前交通広場において雨除けの大型屋根の設置や、人が居心地よく留まれるスペースを確保するなど、ウォーカブルな空間づくりに努めておりますが、市内の他の駅前広場や関連施設の維持管理費と同程度と想定しております。

 

(5)スケジュールの妥当性とリスク管理について

① 次に、「残りの工程について」でございますが、新田駅東口につきましては、現在、令和9年度の換地処分に向け、事業を進めております。建物移転等補償も大詰めを迎えており、権利者との交渉と並行して工事用地の確保に積極的に取り組み、駅前交通広場や幹線街路などの残りの工事を着実に進めてまいります。

新田駅西口につきましては、令和13年度の換地処分に向け、事業を進めているところであり、特に駅前の建物移転等の補償交渉に注力し、駅前交通広場などの整備を進めることで事業効果の発現に努めるとともに、各権利者の移転補償時期と基盤整備の時期について効率的な計画を検討、実施してまいります。

② 次に、「事業遅延や事業費増加のリスクについて」でございますが、一般的に事業が長期化すると全体事業費が増大します。これに加え近年の資材価格や人件費の高騰は、全体事業費の増加につながる大きなリスクと考えます。また、事業効果の発現が遅れること、移転が進まない権利者の生活再建が遅れること、宅地利用が進められず土地活用意欲が低下することもリスクであると考えております。

③ 次に、「リスクへの対応方針」でございますが、事業の長期化は建物等の移転交渉に時間を要していることが主な要因であることから、引き続き積極的な補償交渉を行い、工事の施工、使用収益の開始につなげるとともに、事業進捗に著しい影響がある場合は、土地区画整理法に基づき、施行者である草加市が移転を行う「直接施行」の実施も視野に事業を推進してまいります。

事業の早期完成に向けた取組、活用可能な国庫補助金等の新たな掘り起こしにより、市の財政負担の軽減を図るとともに、合理的な移転計画や工事計画を現場に合わせて都度検討しながら、影響を受ける権利者への丁寧な対応に努めてまいります。

 

(6)事業規模の見直し・段階的整備の可能性について

 次に、「事業規模の縮小、機能の見直しについて」でございますが、土地区画整理事業は、土地の権利者等に等しくご協力をいただきながら、道路や公園等の公共施設を整備するため、「減歩」や「換地」の手法を採用しており、すでに全ての仮換地指定が完了している事業区域の縮小や機能を見直しことは難しいと考えており、その予定はございません。

 

(7)市としての今後のまちづくりについて

 最後に、「今後の新田駅前周辺地区のまちづくりについて」でございますが、土地区画整理による基盤整備を着実に進め、安全・安心で利便性が高く魅力ある空間を整備するとともに、まちのにぎわいの創出に向けた取組を地域の方々と一緒に進めることで、住む人、使う人、活動する人にとって誇れる新田駅周辺地区を目指してまいります。

 

 

再質問

1 まず、事業の進め方について伺います。

本事業は、さまざまな補助制度を活用し、市債も組み合わせながら実施されている事業であること、またリスク管理についても一定の検討がなされていることは理解いたしました。

そこで、補助制度の活用について確認の意味で伺います。

先ほどご答弁のありました社会資本整備総合交付金、これは国、主に国土交通省が地方自治体に対してインフラ整備のために交付する補助制度であると認識しております。

ご答弁では補助基本額が3億円以上である等、いくつかの活用要件があるとのことでしたが、そこで伺いたいのは、本事業の規模や整備内容について、これらの補助要件を満たすために設定された側面はないのかという点です。

すなわち、本市として本当に必要と判断した整備内容を積み上げた結果として補助制度を活用しているのか、それとも補助制度の枠組みに合わせる形で事業設計がなされているのか。

本市としての整理についてお示しください。

2 只今の質問の意図は、いつの間にか補助金ありきとなり、本来の目的から外れて、補助金活用のための事業にすり替わっていないかを確認する点にありました。

その意味では、本事業については、本市として必要な整備・整理であると判断して推進されているものと受け止めました。

次に区画整理は、市民から見ると、「事業がどこまで完成しているのか」が分かりにくい側面もあると感じております。

先の答弁で、事業の一つの区切りとなる換地処分までのスケジュールと今後のまちづくりについてお示しいただきました。そこで「換地処分」とはどのような状態を指し、そして、まちのインフラ整備が完了した後は、宅地の利用増進が図られることとなりますが、市として「まちづくりの完成」をどのように考えているのかお示しください。

3 最後に、ご答弁にありましたにぎわいづくりについてです。

新田駅の乗降客数は、直近3か年で増加傾向にあるとのご答弁でした。

本事業の目的には、利便性向上やまちのにぎわい創出が掲げられており、一定の効果が現れているものと感じております。

その上で伺います。

にぎわい創出を見据えた事業推進であると理解いたしましたが、にぎわいづくりに向けた具体的な取組があればお示しください。

 

 

再質問 答弁

1 「本事業の規模や整備内容について」でございますが、地域の方々で組織された「まちづくり協議会」など、地域関係者との間で長期にわたり検討を重ね、事業への同意が一定程度得られ、事業効果が期待できる範囲を、事業区域と定めたものでございます。

国の補助金等の活用は、市にとって最小の費用で最大の効果を得るための有効な手段であることから、更なる活用について検討してまいります。

2 次に、「換地処分とまちづくりの完成について」でございますが、

換地処分とは、従前の宅地の権利を、整理後の換地へ移転・確定させる行政処分で、原則として道路、公園、上下水道などの基盤整備が完成し、換地の境界などすべての区画が確定した後に行われ、換地処分により、土地区画整理事業としての基盤整備や権利の移動は完了します。

一方、まちづくりの完成には明確な指標はありませんが、快適で利便性が高く安全で安心な市民生活が担保されるとともに、新田駅周辺に集い、暮らし、商う、すべての人達の活動が、まちのにぎわいにつながり、新たな価値を創出する。地域活動の好循環が持続することが目指すまちの将来像であると考えます。

3 最後に、「にぎわい創出の具体的な取組について」でございますが、これまで地域の方々との意見交換等を長く続けてきた結果、地域が主体となった「新田村ニューフィールドプロジェクト」が組織され、工事中の道路や公園などを活用し、新田駅周辺が一体となったイベントを継続して実施しております。また、地域に思いのある方や何かをはじめたい方と地域関係者をつなぐことで生まれる新たな企画等について、公民連携で実現を検討する取組として「しんでんサロン」をスタートさせたほか、公共用地を活用した新田マーケット、キッチンカーによる地域交流の場を創出するなど、にぎわいの創出につながる取組を進めております。

引き続き、地域の皆様と連携し支援することで、新田駅東西口エリアが一体となったにぎわい創出の取組を進めてまいります。

 

 

要望

最後に要望を2点申し上げます。

一つ目は、事業費の動向や財政負担について、特に「本市の財政運営に与える影響は小さくない」とご答弁いただいた西口においては、引き続き丁寧な情報共有を行うこと

2つ目は、事業完成後を見据えた駅周辺の賑わい創出やまちづくりについて、引き続き、関係者と連携しながら具体的な取組を進めていくこと

これらの点について、十分に配慮しながら事業を推進していただくことを要望し、質問を終わります。

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