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わかりやすく解説:インフレとデフレ

高市新総裁が選出され、今後の経済対策に大きな注目が集まっています。その中でも、経済の動向を左右する重要なキーワードが「インフレ」と「デフレ」です。「あれ、どっちがどっちだったかな?」と、時々分からなくなる方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、この二つの違いを分かりやすくまとめました。

インフレとは?

インフレ(インフレーション)とは、物やサービスの値段(物価)が全体的に上がっていく現象のことです。
例えるなら、「同じ1,000円で買えるものがだんだん少なくなる」状態。お財布の中身の価値が目減りするイメージです。

インフレの種類

  1. 需要(じゅよう)によるインフレ(需要超過型)
    → 景気がよく、人々がたくさん買い物をすることでモノが足りなくなり、値段が上がる。
    例:人気のコンサートチケットが売り切れ続出し、値段が高騰する。

  2. コストプッシュ型インフレ
    → 原材料や人件費など「作る側のコスト」が上がることで、商品の値段も引き上げられる。
    例:原油価格の上昇でガソリン代や電気代が上がる。

  3. ハイパーインフレ
    → インフレが極端に進んで、物価が数倍・数十倍にもなる異常事態。お金の価値が急速に失われ、人々は商品や外貨でしか取引しなくなるケースも。
    例:戦後の日本や、近年のジンバブエやベネズエラ。

 

デフレとは?

デフレ(デフレーション)とは、物価が全体的に下がっていく現象です。
「同じ1,000円で買えるものがだんだん増える」状態。
一見よさそうに見えますが、長引くと経済全体に悪影響があります。

デフレの問題点

  • 物が安くなりすぎると企業の利益が減り、給料も下がりやすい。

  • 「どうせもっと安くなる」と考えて買い控えが起き、景気が冷え込む。

 

為替(円高・円安)との関係

日本はエネルギーや食料などを海外から多く輸入しています。
このとき大きな影響を与えるのが為替レート(円とドルなどの交換比率)です。

  • 円安(1ドル=150円など円の価値が下がる)
    → 輸入品が割高になり、ガソリン・小麦・電気代などが上がる。
    → コストプッシュ型インフレにつながりやすい。

  • 円高(1ドル=100円など円の価値が上がる)
    → 輸入品が安くなり、物価を下げる方向に働く。
    → デフレ圧力となる場合もある。

  • 一方で円安は、海外にモノを売る輸出企業にはプラスに働き、円高は輸出には不利になる、という「明暗」があります。

 

まとめ

  • インフレは「お金の価値が下がる」 → 物価が上がる

  • デフレは「お金の価値が上がる」 → 物価が下がる

  • 円安は「輸入が高くなる」 → 物価上昇の要因に

  • 円高は「輸入が安くなる」 → 物価下落の要因に

そしてインフレにも「需要で上がるタイプ」「コストで上がるタイプ」「暴走するタイプ(ハイパーインフレ)」があることを知っておくと、ニュースがぐっと理解しやすくなります。

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