活動報告・啓発活動

令和6年度 一般会計予算 討論内容

はじめに 討論内容について

・市議会 討論にて取り上げた内容を掲載します。

・ここでは、議場で読み上げる為の原稿を掲載しております。実際の質問の場では、若干その場で言い回しは変えている箇所もございますが、その点はご了承願います。

 

令和6年度 一般会計予算についての討論

第7号議案 令和6年度一般会計予算について、意見を付して賛成の立場から討論させていただきます。

私からは、予算全体の大枠についての、意見を述べさせていただきます。

自治体予算は、難しい話を置いておけば、端的に言えば、歳入と歳出と基金、主に財政調整基金のバランス、つまりは、収入と支出と貯金のバランスが必要です。

民間では利益が出ないと、会社は成り立たないわけですが、自治体財政は、誤解を恐れず言えば、市税が入り、地方交付税をもらえるわけですから、何もしなければ、構造上、お金が入ってくるので、お金の流れだけ見れば、ある意味、自動的に建て直る構造となっているかと思います。でもそんなことをしてしまったら、これは住民の方々から、怒られてしまいますので、使いすぎてもダメだし、余らせすぎてもダメだし、貯金を使いすぎてもダメだしという、非常に難しいやりくりが求められます。

私は自治体財政をよく、子供の頃のお金のやりくりに例えます。どういうこと言うと、あくまで一つの例えで、ニュアンスで捉えていただきたいのですが、子供は自分では稼げないので、親から毎月決まったお小遣いをもらい、欲しいものがあればお小遣いを貯めて欲しいものを買うということです。

自治体財政もこれと同じく、欲しいもの、言い換えるとやりたいことがあるならば、そのお金を貯めなければなりません。

この点において、自ら利益を追求して、自ら経営を行うと民間とは、そもそもやりくりが違うことを理解しておく必要があります。よって、草加市の厳しい財政状況と、民間でいう厳しい財政状況は、少し異なる状況だということができるのではないでしょうかという事を、ここで少し触れておきます。

さて、一般的には基金が底をついた状況を財政破綻と呼びます。今、草加市は基金を取り崩している状態ですが、この状況は、財政危機、財政逼迫というような言い方がされ、これを脱するには、どこかでお金を貯めること、これが必須な訳です。

この前提がわかっていれば、これからどうしていかなければならないかは、各年度ごとのの采配はあるとは思いますが、明確かと思います。

その意味で6年度に計画されている、事業総点検が、これからの草加を決める大事な位置付けになると思っております。

そしてその際、無視することができないことは、中長期の再建計画だと考えます。

ここでちょっとだけ話をそらしますが、私が、民間の時に勤めていた会社では、利益を求めて急速に新規出店を重ねた時期がありました。その時は、売上は上がったものの、やがてある意味きちんとマーケティングしないでむやみに出店していたこともあり、赤字化した店舗が多数となり、結果、上場廃止に追い込まれました。その中、私、リアルタイムで勤務していた訳ですが、当時の私は、多くの店舗や店長を管理する立場におり、現場には厳しいコストコントロールを強いて、片側では不採算店舗を閉店したり、他業態に転換させたりと、部下や従業員からしてみたら、今思えば恨まれてなんぼの仕事をしていたと思います。

でもそんな中で、会社には、新しいTOPのもと、事業計画(再建計画)というものがありました。詳しくは言えませんが、何年以内にEBITD Aをいくらにして、再上場するという明確な計画がありました。

そして新しいTOPのもと、その方針をみんなで共有して、目標に向かって四苦八苦してきました。結果、計画通り、再上場を果たしました。

ここでお伝えしたいことは、決して、苦労話やTOPのトップダウンを美化する事ではなく、むしろ逆で、再建に至るまでには、しっかりとした再建の計画があり、先を見通した指針があったこと、そしてそれをアルバイトを含む従業員全員で目標を共有し、毎月の会議では、現状を毎回フィードバックして、目標に向かって進んでいることも全員で確認できたことが大事だったということです。

事業総点検において、自身の経験から、中長期の計画と、ワンマンな問題解決ではなく、全員での問題共有が大事ではないかということをお伝えしたく、話をさせていただきましたが、話を戻しますが、繰り返しになりますが、自治体は企業ではないので、これから行う事業総点検は、あくまで目的は草加市で、時代のニーズにあった本当に必要なサービスを行うための、お金を貯める(=財政調整基金を貯める)事業である必要があります。

さらに繰り返しますが、行政と民間とで、利益構造、収益構造が全く異なるので、大半が民間での仕事をされている市民の方々への理解は大変かもしれませんが、市が再建の方向性をきちんと見える形で示していただければ、お金が貯まる期間までは、そこは私も市民の方にきちんとそれは説明して理解を求めてまいりたいと思っております。

現状では、そのビジョンが不明確ですので、モヤモヤしております。そこをクリアにしていただくことを要望します。

また、一点個別のことですが、今予算での他の懸念点として、学校給食費の補助が半年分までしか盛り込まれていないことが挙げられます。

今の少子化の時代の中、給食費の無償化へと進めている自治体が多い中、ましてこども真ん中をうたう草加市において、これは世間と逆行する流れだと思い、大変遺憾に思っております。

こちらはこの先の交付金等の状況を注視して判断していくとのことですが、ここはさらに協議を進めていただきたいと思います。

まとめると、令和7年度にはこのままだと30億足りないとのことですので、本日申し上げた事を踏まえて、職員の皆様全員で、現状とこれからの目標数字をしっかり共有していただき、この6年予算を稼働させながらも、改めて市民の方ニーズを、随時検証していただき、次々年度以降の柔軟性ある予算に繋げていただきたいという意見を付して賛成討論とさせていただきます。

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