活動報告・啓発活動

【草加市議会】2026年2月定例会 討論内容について

はじめに 討論の内容について

・市議会 採決前の討論の内容を掲載します。

・ここでは、議場で読み上げる為の原稿を掲載しております。実際の討論の場では、若干その場で言い回しは変えている箇所もございますが、その点はご了承願います。

・実際の中継は、下記リンクよりご確認願います。

草加市議会 議会中継 川崎ひさのり一覧

 

 

討論

第43号議案 令和7年度草加市一般会計歳入歳出決算の認定について、50号議案 令和7年度水道事業決算の認定について、52号議案 令和7年度草加市公共下水道事業決算の認定について、賛成の立場から討論を申し上げます。

【一般会計決算について】

そもそも、何をもって決算を「認定する」のか。

これは、それぞれの議員に、それぞれの判断基準があると思います。

大前提として、我々が考える最も重要なことは、市民の皆様に喜ばれるサービスが提供できているかということだと思います。

ただ、自治体の財政運営をも審査する以上、冷静に数字を見て判断することも避けては通れません。

その上で、私自身は、大きく3つの点を見ています。

一つ目は、実質単年度収支の推移が良好なのかということです。

自治体にとって、究極の収支のあり方は、私はプラスマイナスゼロだと思っています。

これは、預かった税金を無駄なく、また不足させることなく、市民サービスに全て還元することです。

この実質単年度収支は、大枠のやりくりを終えた結果を示す数字であり、プラスマイナスゼロを良しとする前提とすれば、この数字は単年度だけで判断するのではなく、少なくとも直近3年程度の推移を見て、収支がどちらかの方向に偏り続けている状態ではないことが重要だと考えています。

二つ目は、財政調整基金の残高が、一定の目安としている標準財政規模の10%程度を確保できていることです。

これは、リスク管理ができているかの一つの判断になります。

三つ目は、市債と公債費のバランスが適切に保たれていることです。

これは、将来への引き継ぎがうまくできているのかという、大事なポイントです。

これらの数字を見ることで、特定の数字の見せ方を良くしているのではないか、また、将来を見据えた無理のない財政運営ができているのかを、大枠で掴めると考えています。

もちろん、これはあくまで「決算」という数字を判断する上での、私自身の基準です。

以前にも申し上げましたが、そもそも自治体の財政運営は、それを改善するだけであれば、「何もしない」という、これまた究極の改善策があります。

事業をやめれば支出は減り、数字上の財政状況は一気に改善します。

しかし、それでは本来の行政運営とは言えません。

限られた財源の中で、必要なサービスを維持しながら、いかにうまくやりくりするか。

私は、このやりくりができているのであれば、決算として評価してよいのではないかと考えています。

こうした判断基準に照らして令和7年度決算を見ますと、実質単年度収支が黒字となったこと、期末の財政調整基金残高について標準財政規模の10%程度を確保できていること、そして市債残高や公債費についても、現時点では比較的低く抑えられていること。

これらを総合的に見て、昨年度は実質単年度収支が赤字続きであったことから私は不認定としましたが、令和7年度決算については、認定すべきものと判断いたしました。

その中で、7年度で特にクローズアップしたいのは、実質単年度収支がようやく黒字となったことです。

草加市においては、令和に入ってから、令和3年度のコロナ禍における決算を除けば、実質単年度収支の赤字が続いてきました。

言い換えれば、大きな財政出動があったコロナ禍を除き、令和に入ってからはずっと、財政運営において基金などの財源を取り崩しながら、やりくりしてきた状況にあったと言えます。

その意味で、令和7年度決算においてようやく黒字となったことは、大きな変化であり、一つの成果として評価できるものと考えています。

ただし、これで草加市の財政運営に懸念がなくなったわけではありません。

それは、いつも申し上げている、予算編成の段階で財政調整基金を大きく取り崩し、財源として充てる財政運営、そして経常収支比率の高止まりです。

ただ、今定例会の補正予算において、繰越金が大幅に増額計上されました。

8年度の事業を執行しながらも、コストをしっかりとマネジメントし、結果として財源を残していくことは、決して容易なことではないと、経験上思っております。

日々、ストレスが溜まることも多いことと思います。執行部の皆様、そして職員の皆様のご努力に敬意を表します。

だからこそ、令和7年度を一つの転換点として、今後は財政調整基金に依存する財政運営からさらに脱却し、経常的な歳出を見直し、中期財政計画をアップグレードし、これからの道筋を立てていただきたいと思います。

そして、将来不安をなくし、真に安心して働き、働きがいを見出せる職場環境をつくり、持続可能な財政構造をつくっていくことを強く求め、一般会計決算について認定といたします。

ただ一点、懸念を申し上げます。

現在の金融環境と、今回の議会でのいくつかの答弁の内容には、少し温度差があるように感じています。

よって、基金運用と市債の活用について、現在の金利環境を踏まえ、慎重な判断を求めます。

現在、インフレ等を背景に日銀は利上げを進め、国債市場の機能の回復等を目的に国債の買入れも減らしています。加えて、財政運営や国債発行への懸念から、長期金利も上昇しています。

明後日の日銀金融政策決定会合では0.25ポイントの利上げ、さらに12月か1月の決定会合でも0.25ポイントの利上げ観測が市場のコンセンサスのようです。

金利上昇は、基金運用には追い風となる一方、インフレ率が金利を上回れば、基金の実質的な価値は低下します。また、市債の活用では、将来の利払い負担が増えることになります。

だからこそ、物価や金利動向を見極めるという言葉はよく耳にしますが、インフレ率や実質金利、為替相場、長期金利などの動向も含め、どう見極め、なぜその判断をしたのかを、しっかりと担当者レベルでも説明できるレベルまで十分に理解していただいた上で、慎重かつ計画的な財政運営、資金管理を行っていただきたいと考えます。

【水道事業会計決算について】

続いて、水道事業についてです。

令和7年度は、

給水人口や給水戸数、年間総配水量は前年度を上回り、安全で安定した水道水の供給という役割を果たしています。

一方で、有収(ゆうしゅう)水量や有収率は低下し、営業費用の増加により営業収支は赤字となっています。純利益は確保したものの、前年度に比べ減益となっています。

課題として特に注視すべきは、供給単価146円98銭に対し、給水原価が160円58銭となっている点です。その差は13円60銭のマイナスで、前年度のマイナス10円40銭から3円20銭、30.8%悪化しています。

給水原価が供給単価を上回る状況が継続しており、今後の水道事業の経営を考える上で重要な課題です。

また、水道管の老朽化や自然災害への備えとして、施設や管路の更新・耐震化も着実に進めていく必要があります。

その一方で、施設更新による省電力化など、費用削減に取り組んでいることは評価します。また、耐震化率も向上しており、必要な施設整備を進めていることも評価できるものと考えています。

こうした状況と課題を踏まえ、今後も経営の効率化や経費削減を徹底するとともに、安全で安定した水の供給を維持するために必要な更新・耐震化を進めていただきたいと思います。

また、料金体系についても、経営状況や今後必要となる費用を踏まえ、市民の皆様への丁寧な説明を尽くしながら、議会とともに議論を重ねていくことを期待します。

以上を踏まえ、令和7年度水道事業会計については、厳しい経営状況にあることを認識しつつも、費用削減や施設・管路の更新、耐震化など、必要な取り組みが進められていることを評価し、認定すべきものと判断いたしました。

【公共下水道事業会計決算について】

次に、公共下水道事業会計については

令和7年度は

行政区域内人口、処理区域内人口ともに前年度を上回っています。

一方、年間総汚水量、年間有収水量は減少していますが、年間有収率は前年度から上昇しています。

経営面では、営業収益が減少する一方、営業費用は増加し、営業収支は前年度に比べ悪化しています。最終損益についても純損失となっています。

課題として特に注視すべきは、汚水処理原価116円73銭に対し、使用料単価が101円81銭にとどまり、経費回収率も87.2%と100%を下回っている点です。

つまり、使用料収入だけでは、汚水処理に必要な費用を賄えていない状況にあります。

また、今後、老朽化する管路やポンプ場が増加することを踏まえ、維持管理や更新に必要となる費用への対応も重要な課題です。

その一方で、財政状態については、期末残高や流動比率、自己資本構成比率が前年度に比べ改善しています。また、下水道管路の特別重点調査で、早急な対策が必要な箇所が確認されなかったことも評価します。

その上で、料金体系を含めた今後の下水道事業の経営のあり方については、さまざまな見解があると思います。

だからこそ、これまでの経営努力や今後必要となる費用、料金改定の必要性などを明確にした上で、市民の皆様への丁寧な説明を尽くし、こちらも執行部と議会がそれぞれの立場から活発な議論を重ねていくことを期待します。

以上を踏まえ、令和7年度公共下水道事業会計については、厳しい経営状況にあることを認識しつつも、財政状態の改善や必要な維持管理・更新への取り組みが進められていることを評価し、認定すべきものと判断いたしました。

以上、討論といたします。

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